妊娠しましたが相手に婚約者がいました。今更私が本命? ご冗談を。

12.変わりゆく自分(ライ視点)

それから、俺はどんなに探しても真夏ちゃんを見つけられなかった。
気がつけば三年の月日が経ち、俺は涼波食品の話題の若社長になっていた。

「涼波社長、婚約者の佐々木様がお見えです」

扉をノックして強張った顔で入室してきた秘書の間口は真夏ちゃんを傷つけた戦犯だ。
敢えて側において厳しく接する事で、俺はストレスを解消していた。

「ああ、案内してくれ。飲み物は用意しなくて良い。直ぐに追い返すからな。それから、この資料作り直せ。競合他社のデータの数値が間違ってるぞ。数字も読めないなら幼稚園からやり直せよ」

「そ、そんな初歩的なミスするはずが⋯⋯」

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