妊娠しましたが相手に婚約者がいました。今更私が本命? ご冗談を。

24.真夏のリベリオン

静けさが訪れた夜。
双子が眠りについた後、真夏は静かにスマートフォンを開いた。

冬城組の資金の流れ。
幹部の足取り。
裏金の隠し口座。
そして源次郎の警護の穴。

私の指が画面を滑るたび、氷のような音を立てて人間の命運が削れていく。
「冬城源次郎、冬城渚。貴方たちの世界は、私が消す」
囁きはまるで祈りのようで、呪いのようでもあった。

早朝、東の空がわずかに青みを帯びた時、私は一人で部屋を出た。
外気は刺すように冷たい。

まず、冬城組の隠し資金をすべて凍結。
それから警視庁にいる実の父、警視総監に必要最低限の事実を流した。

汚職、脅迫、殺人未遂。
逃げ道はすでに塞がれている。

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