甘すぎる溺愛は、美しい花の隣で。

憧れ

店が定休日の木曜、私は空雅くんに指定された場所で彼を待っていた。

(にしても、なんでこんな駅から遠いバス停が待ち合わせ場所……?)

指定されたバス停は、駅前のバス乗り場から一時間弱。

私が降りるバス停に着く頃には、バスの中のお客さんも殆どいなかった。

そして、バスを降りた瞬間……


「澪花さんっ」


聞き慣れた声が耳に届く。

バス停の前では空雅くんが待っていた。

私が降りるとすぐに空雅くんが「こっちに来て下さい」と私の手を引く。

今までよりも、簡単に。まるで当たり前のように私の手を引いて歩いていくのだ。
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