空に預けた恋を誓う〜エリートパイロットは約束の幼馴染を一途に愛しぬく〜
熱を帯びた願い
甘やかな時間は、夜の静寂とともにさらに深まっていく。
言葉なく抱きしめられたまま、規則正しく打つ鼓動と、触れている体温だけが確かにそこにあった。やがて、拓翔がそっと腕を緩めて離れていく。
「……ちょっと待ってて」
言われるままに待っていると、腰を上げた拓翔はすぐに戻ってきた。その手にはハンドクリームが握られており、もう一度仄香の隣に腰を落とすと、手のひらを差し出した。
「クリーム塗るから、手出して」
素直に手を差し出すと、チューブから絞り出された白いクリームが手の甲に乗せられる。
風呂上がりでやわらいだ指先に丁寧に塗り込まれていくと、花の蜜のような香りがふわりと立ち上り、潤いの膜が荒れた肌をやさしく包み込んだ。
「このままじっとしてるんだよ。……いいね?」
低い声で念を押され、仄香は「うん……」と小さく頷くことしかできなかった。
そのままソファに残され、立ち上がる拓翔を見送る。
ほどなくして、彼はハーブティーを淹れて戻ってきた。カップをサイドテーブルに置くとそのまま座ることなく、買ってきた荷物を手際よく片付け始める。