本好きで恋愛苦手な私が推し小説家に溺愛されるまで

第十三話 種明かし

「栞!」

 鷹司さんが慌てて私の元にしゃがむ。

「ぶ……」
「栞、話さなくていい! よくもッ!」

 鷹司さんは立ち上がり、宮本優衣華に向かって行く気配がした。
 ダメ、止めなければ。
 私は痛む腹部を抑えながら、必死に声を絞り出す。

「……私、無事です!」
「え!?」

 鷹司さんは振り返り、宮本優衣華は戸惑った声を上げた。
 私はゆっくり上体を起こして、腹部を抑えていた手を離して見せる。

 黒のトップスには、包丁が刺さってできた穴が開いてしまっているけれど。

「血は出て……ない!?」

 鷹司さんは私の前にしゃがみ、お腹を覗き込む。
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