余所者-よそもの-
25話:ホスト
毎日が足早に過ぎていった。
「おはようございます」と「お疲れ様でした」を繰り返し。
Z地区で殴られたサンコンの顔の傷跡は、日を重ねるごとに回復していく。
買い出しに出れば、彼はほとんど毎日私の前に現れた。
「……カナッ!、カナッ!」
「………」
最初はコンビニで待ち伏せしていた彼も、私の用事が恵西にあると知ってからは恵西の前で待つようになった。
ただ、顔を見ることは出来ても、
「しつけぇんだよ!テメェ!」
「はなせッお前らに関係ねーだろっぶっ飛ばすぞ!」
「ぶっ飛ばされんのはてめーなんだよ!」
――私たちは接触を許されない。
きっとシドの仲間だろう。
毎度複数人の男に阻まれては容赦なく殴られ、抵抗をして、打ちのめされている。
彼を見ない日はきっと、私の居ない内に彼らに追い払われているのだと思う。
なんでそう思うかって、目に見えて増える傷跡のせい。
「お願い……お願いだから、帰ってよ、タカ……」
「うるせぇ!目を覚ませ!!!カナ、カナ、カナァァァァァア――…」
どうしてこんな目に遭ってまで、私に執着をするのか。
尋ねたくてもシドの仲間が隔たりとなって、一切を阻むから叶わない。
シトウとZの境界線に見張りを置いていることは聞いていた。
けれどこの状況は、彼自身がマークされているとしか思えない。
シドは重要なことは教えてくれない。
私の心はもう、ずいぶんと疲れていた。