婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】
EP:15☆アル様との秘密!
アルside
今俺は、目の前で起きている事が、夢かなにかなんじゃないかと……受け入れるのに時間がかかっている。
滝壺へ真っ逆さまに落ちていったリオの後を慌てて追いかけたまではよかった…。
川から引っ張りあげて立たせたリオの胸元には、有り得ないものがあった……。
えっと……これはどういうこと?
俺はわけがわからないまま、ただただ胸元を見つめて、立ち尽くしていた。
驚く頭の中で俺は先日の花畑で、一緒にミートパイを食べたあの日のことを思い出す。
俺に向けてくれた笑顔が、ドキッとするほど可愛いらしくて女の子に見えた瞬間があった。
あのときから、もしかしたらとは思っていた。
そして今、確信に変わる。
リオの肌にぴたりと張り付いているシャツの下では、完全に透けてしまっているサラシ。
それだけならまだよかった。
だけれど、そのサラシの下には、残念ながら誤魔化しようがない柔らかそうな膨らみがある。
それは、どう見ても女性の身体のあれだ。
そんな俺の視線に気づいたリオは、自分の胸元へと視線を落とすと、顔をみるみる真っ赤にさせた。
「あっ……あの……!!こ、これは……えと……えと……っ!!」
あたふたしながら、リオは頭の上にあった両手を胸元を隠すように移動させる。