君の隣は、呼吸ができる
第2話 結婚したい
朝の静けさは一瞬のことで、それからは慌ただしく一日が過ぎていった。
私が勤める雑貨・文具メーカーでは本格的な夏を前に追加注文が相次ぎ、朝から在庫確認と出荷指示に追われていた。
なんとか仕事を終えてスマホを見ると、真樹も珍しく定時で上がるらしい。
『一緒に帰ろう』と返信して、急いで駅に向かう。
見上げると、空はまだ明るくて夏の気配を濃く感じる。
立ち並ぶビルのガラスが、夕陽を浴びてオレンジ色に輝いていた。
今日の社内は、社員同士の結婚ニュースで持ちきりだった。
結婚する女の子は同期で、私と同い年。
休憩時間にお祝いを言いに行くと、二人は幸せそうに微笑んだ。
旦那さんの目の高さくらいに彼女の頭がある。
それが、すごくお似合いに見えた。
駅に着いて、真樹を待つこと数分。
外回りから戻る、会社の男の先輩にバッタリ会った。
「あ、若葉ちゃんだ。ちょうど良かった」
「これあげるわー」
小さな紙袋を渡してくれる。
取引先からのお裾分けらしい。
人気店のお菓子だと知って、私は満面の笑みでお礼をした。
先輩は、歩きながら何度も振り返って手を振ってくれる。
その様子が面白くて、私も笑いながら大きく手を振り返していた。
すると突然、横から声をかけられる。
「……若葉!」
真樹が息を切らしながら駆け寄ってきた。
私が勤める雑貨・文具メーカーでは本格的な夏を前に追加注文が相次ぎ、朝から在庫確認と出荷指示に追われていた。
なんとか仕事を終えてスマホを見ると、真樹も珍しく定時で上がるらしい。
『一緒に帰ろう』と返信して、急いで駅に向かう。
見上げると、空はまだ明るくて夏の気配を濃く感じる。
立ち並ぶビルのガラスが、夕陽を浴びてオレンジ色に輝いていた。
今日の社内は、社員同士の結婚ニュースで持ちきりだった。
結婚する女の子は同期で、私と同い年。
休憩時間にお祝いを言いに行くと、二人は幸せそうに微笑んだ。
旦那さんの目の高さくらいに彼女の頭がある。
それが、すごくお似合いに見えた。
駅に着いて、真樹を待つこと数分。
外回りから戻る、会社の男の先輩にバッタリ会った。
「あ、若葉ちゃんだ。ちょうど良かった」
「これあげるわー」
小さな紙袋を渡してくれる。
取引先からのお裾分けらしい。
人気店のお菓子だと知って、私は満面の笑みでお礼をした。
先輩は、歩きながら何度も振り返って手を振ってくれる。
その様子が面白くて、私も笑いながら大きく手を振り返していた。
すると突然、横から声をかけられる。
「……若葉!」
真樹が息を切らしながら駆け寄ってきた。