君の隣は、呼吸ができる
第14話 幼馴染をやめたい
昨夜はたぶん、一生分泣いたかもしれない。
目が腫れぼったくて視界がぼんやりする。
でも、心の中はスッキリとしている。
「次の土曜日かぁ」
呟きながら空を見上げる。
強かった日差しも傾いて、空は少しずつ夕暮れの色へ変わっていく。
今日は両親の帰りが遅くなるらしい。
お腹が空かなくて、暇を持て余していた。
だから、せっかく買ったヒールの靴で散歩に出ている。
「うげ……っ!」
歩くたびに、足からピリッとした痛みがする。
なんとかヨタヨタと歩いて近くの公園に入り、ベンチで休むことにした。
靴を脱ぐと、踵が赤く腫れていた。
窮屈だった足が解放されて、ほっと息をつく。
ブランコ、滑り台、鉄棒、砂場――
辺りを見渡すと、少し色褪せた、昔と変わらない風景。
遊具のそばで、小学生くらいの子どもたちが手押し相撲をしている。
小さい頃の私たちと重なって懐かしい。
このベンチで真樹と見つめ合った、あの夜。
あの時は怖いと思った彼の手も、今は思い出すだけで胸が温かくなる。
最近の出来事だったはずなのに。
ずいぶんと遠くに感じた。
ぼんやりとしていたら、空に夜の色が混ざり始める。
いつの間にか、小学生がいなくなっていた。
誰もいない夕暮れの公園は、ちょっと寂しい。
家に帰ろうと思ったその時。
足元に、大きな影が伸びてくる。
そのシルエットを見ただけで、私は当たり前のように顔を上げて笑った。
「真樹……!」
目の前に、真樹が立っていた。
「……若葉」
とくんと、胸の奥が熱くなった。
彼の顔を見るだけで、低い声で名前を呼ばれるだけで、一瞬で辺りの寂しさが消えていく。
いつもそう。
真樹がいると、私の周りの空気が変わる。
目が腫れぼったくて視界がぼんやりする。
でも、心の中はスッキリとしている。
「次の土曜日かぁ」
呟きながら空を見上げる。
強かった日差しも傾いて、空は少しずつ夕暮れの色へ変わっていく。
今日は両親の帰りが遅くなるらしい。
お腹が空かなくて、暇を持て余していた。
だから、せっかく買ったヒールの靴で散歩に出ている。
「うげ……っ!」
歩くたびに、足からピリッとした痛みがする。
なんとかヨタヨタと歩いて近くの公園に入り、ベンチで休むことにした。
靴を脱ぐと、踵が赤く腫れていた。
窮屈だった足が解放されて、ほっと息をつく。
ブランコ、滑り台、鉄棒、砂場――
辺りを見渡すと、少し色褪せた、昔と変わらない風景。
遊具のそばで、小学生くらいの子どもたちが手押し相撲をしている。
小さい頃の私たちと重なって懐かしい。
このベンチで真樹と見つめ合った、あの夜。
あの時は怖いと思った彼の手も、今は思い出すだけで胸が温かくなる。
最近の出来事だったはずなのに。
ずいぶんと遠くに感じた。
ぼんやりとしていたら、空に夜の色が混ざり始める。
いつの間にか、小学生がいなくなっていた。
誰もいない夕暮れの公園は、ちょっと寂しい。
家に帰ろうと思ったその時。
足元に、大きな影が伸びてくる。
そのシルエットを見ただけで、私は当たり前のように顔を上げて笑った。
「真樹……!」
目の前に、真樹が立っていた。
「……若葉」
とくんと、胸の奥が熱くなった。
彼の顔を見るだけで、低い声で名前を呼ばれるだけで、一瞬で辺りの寂しさが消えていく。
いつもそう。
真樹がいると、私の周りの空気が変わる。