PRIMUS ―推しの家に家事代行として通ったら、毎日が幸せすぎます!―

42.守る為の決断

ひなたくんは、一人じゃない。
そう思うだけで、胸の重さが少しだけ軽くなる。
私はリビングへ戻った。
窓の外は、いつの間にか薄暗くなり始めている。
洗濯物を取り込み、カーテンを閉める。
部屋の明かりをつけても、家の中の重たい空気は変わらなかった。
誰もが、心も体も疲れ切っていた。
もしもの時に備えて、冷蔵庫にあるもので作り置きを始める。
この先に、大好きなPRIMUSが歩むはずだった未来。キラキラと輝いていたはずの道が、音もなく崩れていくような錯覚に襲われる。
胸の奥がざわついた。
動いていないと、辛かった。
ふと、遠くで扉が開く音がした。
その時、初めて気付く。
一人でいるのは、もう限界だった。
静かな足音が、ゆっくりと近づいてくる。
それだけで、胸の奥に小さな安堵が広がった。
一人でいると、どうしても悪いことばかり考えてしまう。
だから今は、誰かに傍にいてほしかった。
「ごめん。寝過ぎた」
キッチンへ入ってきたのは、湊くんだった。
「大丈夫ですよ!」
湊くんがいる。
それだけで、張りつめていた心が少しだけほどけていく。
「それより、ご飯食べませんか?」
「こはるちゃん。今日は、俺が準備するから座ってて」
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