経営企画部の彼が半年間、彼女に連絡できなかった理由│Quiet Strength×Soft Strength2

再会

「…」

 一方その時、綾音は真っ赤になって通話の切れたスマホを見ていた。その前には舞がいる。にやにや。着信を見て、司だと呟いてからあたふたしながら電話を取ったのを勿論見ていたし、今から? と聞き返しながらこっちを見るからOKサインを出した。

 …けどさぁー? どういう事かなー? 何があったのかなー? ほら、お姉さんに教えてごらん?

「上野、何だってぇ?」

 半年以上放置して、いきなり何の連絡を寄越しやがったんだあいつは。と、舞はちょっと非難も込めながら呟いたけれど動揺している綾音は気付かない。

「…へ……部屋に…つ…司君の……に、き、来てって」

 あらあらあらあら。と、舞は呆れて目を細めた。あいつ、相変わらずラーテルだな。心配…ではなく安心する。元気そうだねー。うん。

 で?

「謝罪は?」

 ううん。と、綾音は首を横に振る。

「この半年以上、何してたのか言ってた?」

 ううん。

「ただ、会いたいって?」

 うん。

「で、部屋に来いって?」

 う……うん。

 真っ赤になって首で返事をする綾音に、舞は心底呆れた。まーぁ、嬉しそうな顔しちゃって。普通なら怒り狂ってるところだぞ。電話に出なくたって文句を言われる筋合いはないくらいだ。それなのに。
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