雪山に捨てられた少女、伝説の元最強諜報員に拾われる。無自覚万能令嬢は『普通の生活』をお望みです!

4-2


 御前会議が開催されてから数日が経ったこの日、レニオスは城下に視察へ向かうことになっていた。

「エノレア、オリバー。これまでは宮殿内での業務に専念してもらっていましたが、今後はあなた達も視察に同行するようにしてください」

 エドガーにそう告げられると、オリバーは驚いたように立ち上がった。

「僕たちが? いいのですか?」
「ええ。殿下は王宮にいるだけでは見えない民の様子と現場の状況を知るため、定期的に視察に行かれます。一緒に回ることも勉強になるでしょう」

 エドガーは頷く。

「はい。頑張ります!」

 オリバーは表情を明るくする。

「エノレアもいいですね?」
「はい。もちろんです」

 エノレアも頷いた。

「よろしい。それでは、早速本日の視察からどちらかひとり同行してもらいたいのですが──」
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