あいのゆうじんさんの作品一覧

地獄の結婚生活

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私28歳は、この度結婚することになりました。 相手は同じ会社のずっと大好きだった上司。 私から告白して、付き合って2ヶ月で結婚。私は世界一の幸せ者だ。 憧れの寿退社。 憧れの専業主婦。 これから夢のような幸せな毎日が待ち受けている。そう思っていた… 新婚当初は、大好きな夫のために美味しいご飯を作り、帰りを待っているだけで私は幸せだった。 でも… 3年後に子供が産まれ、育児と家事に追われるようになった頃から、夫の帰りは遅くなっていた。結婚して20年経った今では、夫には愛人がいて殆んど家に帰らない毎日。 高校生の息子は反抗期真っ只中で、夜中まで悪い友達と遊び、学校も不登校で、母親の私はいつも学校に呼ばれて謝ってばかりいる。 息子に注意しても聞く耳を持たず、あげく逆ギレして私に暴力をふるうようにもなった… 私は何のために生きてるんだろう… 結婚したら孤独とは無縁だと思っていた。 でも今の私は孤独そのものだった。 そんな時、昔の友人に久しぶりに会った。 友人は独身だが、会社を立ち上げ、バリバリ働いてるキャリアウーマン。年下の優しい彼氏もいて、生き生きとしている。 私とは真逆の人生を歩んでいる。 何年かぶりに会って、私のやつれ具合に友人は凄く心配してくれ、私は今の状態をすべて話した。涙が止まらなくなった… 私はずっと泣きたかったんだ。 誰かに頑張ったねって認めてほしかった。 親に心配かけたくないと、何も話してなかったが、友人が事情を全て話に行ってくれたらしく、心配した両親が駆けつけてくれた。 何も気付かなくてごめんねと、母も泣き出し、呼び出された夫に父は殴りかかった。 息子には友人が話してくれていた。 私はとっくに限界を越えていたんだ… そんなみんなの姿に私は泣きじゃくることしか出来なかった。 一年後、夫とは離婚し、息子も更生して、晴れて社会人になった。 私は友人の紹介で仕事を始めた。 あの地獄のような生活からやっと脱出出来た。 ささやかだけど、私は息子との二人暮らしに今は幸せを感じていた。 息子は、あの時のことを今だに謝ってくれる。 今度は僕がお母さんのこと守るから、そう言って笑う息子の姿を誇りに感じた。 人は一人では生きられない。 辛い時は辛いって誰かに頼らないと壊れてしまう。弱音を吐くことは悪いことじゃない。 そう教えてくれた20年間だった。
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