RED_BUTAさんの作品一覧

終わらない夏
RED_BUTA/著

総文字数/47,028

恋愛(純愛)5ページ

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「僕はただ、かき氷を一杯、最後まで食べたかっただけなのに。」 行き先も、時代も、自分では選べない。夏から夏へ、突然跳ばされる時間跳躍者(ジャンパー)の彼女。見知らぬ土地で言葉も通じず、ようやく誰かと親しくなっても、別れを告げる前に次の場所へ消えてしまう。家に帰ることも、「また明日」と約束することさえ、思うようにはできなかった。 そんな彼女を、中世の町で救った男がいた。見慣れない服装、知らない名前。それなのに、その青い目だけは覚えていた。 彼は不老不死だった。名前と暮らしを変えながら、いくつもの時代を生き続けている。 「でも、君とは会う順番が違う」 彼の記憶には、彼女がまだ知らない二人の時間がある。それでも、冷たいかき氷を差し出し、まとまらない話を最後まで聞いてくれる彼のそばで、張りつめていた心が少しずつほどけていく。 いつまでここにいられるのかも、次に会えるのかもわからない。 それでも、知らない夏に降り立つたび、探してしまう青い目がある。 今度会えたら、聞きたいことがある。
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