――運命の鳥―― その鳥を自由にした者は､願が叶う 勉強も運動もそこそこの､ごく普通の少年 有栖川 優一(ｱﾘｽｶﾞﾜ ﾕｳｲﾁ) 彼には､どうしても叶えたい願いがあった｡ それは､過去を変える事 お兄ちゃんを 生き返らせること｡ 旧校舎で優一が出会った家出少年 鍵岡 裕一(ｶｷﾞｵｶ ﾕｳｲﾁ) そして謎の転校生 篠宮 悠一(ｼﾉﾐﾔ ﾕｳｲﾁ) 彼らにも､叶えたい願いがあった｡ 過去を変えるため､明日を変えるために そして､願いを叶えるため 運命の鳥を探す 少年達の不思議な旅が始まった

君を救いたいのに､俺にはその術がない｡ 君に見せたい花があるのに､君は瞳を閉じたまま｡ 君と話したいのに､君に俺の声は届かない｡ 君の手に触れたいのに､俺の手は届かない｡ 君の笑顔を見たいのに､君が見えない｡ 君を幸せにしたいのに､俺は無力だ｡ 君との間には､一枚の薄くて透明な壁｡ 簡単に壊せる筈の壁なのに､俺にはその勇気が無い｡ 俺は少年だから｡ 俺は無力な少年でしかないから｡ だから､俺は無力ではない死神なろう｡ 少年ではない死神になろう｡

もし､もう一度あの場に､あの時に戻る事ができたら自分はどうするのだろうか､と 僕は時々考える｡ きっと､同じ事をするだろう 幾度と考えても､答えが変わる事はなかった 君はそれを愚かだと笑うかもしれない けど僕は､何度だって同じことをするだろう 君を受け入れ､見送り､待ち続けるだろう たとえ､どんな運命が待っていようと あの日､君が手に持っていた､あのﾉｰﾄ あれが全ての始まりだった BlueNote(ﾌﾞﾙｰﾉｰﾄ) その名のとおり真っ青なﾉｰﾄ そして､この世の全てが記されたﾉｰﾄ 自ら意志を持つ､生きたﾉｰﾄ 悪魔のﾉｰﾄ 闇の向こうに立ちはだかる､破壊に満ちた世界の真実｡ 僕らの運命は､たった一冊のﾉｰﾄによって交錯し､そして狂いだす｡