神に見捨てられ 魔王に招かれた者のみが集う地 そこに突如堕ちてきたひとりの人間の少女 白い髪と紅い瞳に 強い意志を宿したその少女は 静かに 強く 豪快に 儚く 笑み問うた 「わたしの居場所になってくれる？」

わたしには幼馴染みがいる。 家が隣で親同士が仲良かったから生まれてから一緒にいた。 中学校に進学してからはそういうわけにもいかず、登下校でたまたま会うくらい。 高校ではなおさら会っていない。 そんなわたしたちを見てどちらの親も悲しんだが、わたしにはいいことだった。 彼と一緒にいてはいけない。 そう思ってしまったのはいつだっけ。 わからないけど、今でもその気持ちは変わらない。 人気者な彼から離れるのは簡単だった。 他人が引き離してくれたから。 だけど貴方はまた、 わたしに近づくのね。