桐田紬さんの作品一覧

ゴールドクイーン
桐田紬/著

総文字数/39

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模造太陽が照らす 塔の横を擦り抜け、 エレナ・フロルは 大地に足を付けた。 冷たい地面はカランと 音を響かせ、彼女を 受け止めた。 空には雲を敷き詰め、 地下に人を押し込めて 星は回転する。 金属の口をフロルは、 通り抜けて、 地下にある森へと 辿り着く。 杉の群が造り出す影 の横にフレンジャーは 椅子に腰掛けて、空を 眺めていた。 「エレノイヤの空には 飽きたの?」 「いいや。たまには違う 空を見んとエレノイヤ の美しさに慣れて しまうじゃろ。」
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