天国か地獄か 地獄にも種類があるけど どの地獄が嫌ですか？

あなたは愛する人の為に死ねますか？ 結構聞きますよね 『死ぬ程愛してる』 『あなたの為なら命を捨てられる』 でも違うんです 愛してるから死にたい――

――道化師 それは選ばれなかった者達。 彼らは神に嫌われた代わりに、 一つの能力を身につけた。 ――能力の起源は等価交換 一を得るなら、一を失う。 逆もまた然り。 しかし、 失う事を恐れてはいけない。 その先には得るものが あるのだから。 著 ウェス･ハーヴェスト

　季節は私を必要にしないかのように静かに移り変わった　 　夏は私を高い空の上からあざ笑った 　私は、いつまで笑われ続けたら良いのか　 　淋しい秋は私にはまだ早すぎる

　遠い遠い昔 　僕は恋をした 　同じ幼稚園に通う 　桜の大好きな女の子 　恋と呼ぶには幼過ぎる想いだったかもしれない 　でも 　胸に焼き付いたままの 　桜雨の中の笑顔が恋しくて―― 　

これは、ある一人の少女と家族が体験したお話です。 そうですね、その少女のことをA子さんと名付けましょう。 とある快晴に、A子さんは両親と三人である一軒家に引っ越しました。見た目は新しいですが改築した築60年の家でしたので父親は安く買い取れたようです。 A子さんは広い一人部屋を喜んでいました。狭いアパート暮らしだったのでよほどうれしかったのでしょう。 しかし、A子さんはこの家で恐ろしい思いをするとは知りませんでした。 「ママ、パパ、前の部屋よりも広くて嬉しい！」 引っ越してから数日後の夜になりました。 A子さんは布団の中で何度も寝返りをうち、新しい家での生活に胸いっぱいになり眠れていませんでした。しかし...。 ガリッ......ガリッ......ガリッ......ガリッ...... 「ッ!!」 真夜中の家の中に、何かが引っ掻いている音が聞こえてきました。 A子さんは、無意識にその音が不気味に思い、耳を両手で塞いで、目を強く瞑って、早く朝になれと願いました。 朝になりました。 まだ覚醒できていない状態で朝食を摂っていると昨夜の引っ掻き音を両親に相談してみましたが。 「そんな音聞こえなかったわよ。」 驚いた表情で母を見ました。鼠が入り込んだのだろうと父は言ったが、そんなはずはないと思いました。 なぜだかわからないが鼠が引っ掻いているような音ではないと...。