隣国へ売られた裏聖女は黒騎士様の病を治して国も繁栄させてしまったので、帰ってこいと言われてももう帰してもらえません

22 休息

「セイラ、大丈夫か?」

 教会を出発してから、ダリオスは馬車の中でセイラの隣に座り、セイラを自分の肩に寄りかからせていた。

「すみません、ポリウスにいた頃は、あの規模の瘴気は数日かけて少しずつ浄化していたのですが……急いでいたので一度に浄化せざるを得なくて」

 力の消費が激しく、セイラは少し疲れてしまっていた。そんなセイラを、ダリオスは優しく支える。

「気にしなくていい。浄化が終わって王城で休むことができれば問題なかったのだろうか、あんな事になってしまったからな……すまない」

(ダリオス様たちのせいではないのに)

 ダリオスに謝られて、セイラは逆に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

「謝らないでください。ダリオス様たちは何も悪くありません。父が悪いんです。だから、そんな風に言わないでください」

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