極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

21・消えた髪留め

 大聖殿での生活も三ヶ月以上が過ぎただろうか。

 豪華になった食生活のおかげでやや胴回りがふっくらとしてきた自覚のある私が、サラダだけの昼食を突く前で。

「ふむ……聖女会の食事もまあ捨てたものではないな。我が王宮の誇るシェフのものと比べたら、格は落ちるが」
(そりゃそうでございますでしょうよ)

 遠慮なく豪華なステーキを平らげ、食後のデザートまで召し上がった()が華麗に口を拭う。

 ちなみに、周りで交わされるひそひそ声での会話と、ちくちくと突き刺す痛い視線は間違いなく、対面に座るこの人のせいだ。

「――で、シーリよ」

 眼前におわすのは金髪の美少年――言わずと知れたこの王国の第一王子・デュリス殿下。どうして彼と私がこんなところで昼食を共にすることになったのか……それは。

「そろそろ献策せよ、どうやって母上を救おうというのだ?」
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