極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
37・国境脱出
「ぷはっ! は~っ、息苦しかった……」
「お疲れ様。ここからは普通に歩いて進んでいけると思うよ」
茂みに隠れた大きな穴から顔を出した私を、アルベール様の手が引き上げてくれる。
ここは、聖王国の東部国境……ではなく。その向こう側に当たる、魔帝国西部国境の端っこ。
つまり……国境を抜け、私たちはついに隣の国へと潜入したのである。
聖王国と魔帝国とは、長い城塞を築き合って、お互いの領土を線引きしている。なので当然、私たちが向こうの国に入るためには、あちらからの許可をもらって城塞を通してもらうか、どこかから忍び込むしかない。
しかし今は戦争寸前。当然、私たちがすんなりとあちら側に入れてもらうことなど出来るはずもなく。なんらかの方法を見つけてあちら側へと辿り着かなければならなかった。
そこで、マール様が国境に辿り着く頃に連絡をくれた。魔帝国側から聖王国に抜ける隠し通路が存在するらしいのだと。
どうも……元は関税逃れの密貿易のために使われていたらしく、そうした通路を魔帝国側も聖王国側もいくつか押さえているのだとか。その内、向こうには知られていないものを一箇所教わり、私たちは十数キロにも及ぶ長い地下通路を通って二国間の緩衝地帯を越え、あちら側に侵入することに成功したというわけだ――。
「お疲れ様。ここからは普通に歩いて進んでいけると思うよ」
茂みに隠れた大きな穴から顔を出した私を、アルベール様の手が引き上げてくれる。
ここは、聖王国の東部国境……ではなく。その向こう側に当たる、魔帝国西部国境の端っこ。
つまり……国境を抜け、私たちはついに隣の国へと潜入したのである。
聖王国と魔帝国とは、長い城塞を築き合って、お互いの領土を線引きしている。なので当然、私たちが向こうの国に入るためには、あちらからの許可をもらって城塞を通してもらうか、どこかから忍び込むしかない。
しかし今は戦争寸前。当然、私たちがすんなりとあちら側に入れてもらうことなど出来るはずもなく。なんらかの方法を見つけてあちら側へと辿り着かなければならなかった。
そこで、マール様が国境に辿り着く頃に連絡をくれた。魔帝国側から聖王国に抜ける隠し通路が存在するらしいのだと。
どうも……元は関税逃れの密貿易のために使われていたらしく、そうした通路を魔帝国側も聖王国側もいくつか押さえているのだとか。その内、向こうには知られていないものを一箇所教わり、私たちは十数キロにも及ぶ長い地下通路を通って二国間の緩衝地帯を越え、あちら側に侵入することに成功したというわけだ――。