極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
◇幕間 前に進もう(リナ視点)
ガラスの上から突き刺さる陽射しと戦いながら。
聖女会の敷地の一画に新しく作られた大温室で、私――リナ・ハストンは今日も花壇に水を上げていた。家の敷地数個分くらいは広さがあってうんざりしてきそうなものだが、不思議と花と接している時は苦にならない。
これらの花は、亡き母の忘れ形見でもあるのだから……何があっても私がしっかり面倒を見てやらないと。
(ふう……今日は後で、あっちからあっちまで聖力をあげておかなきゃ……。シーリさんたち、今はどうしているかな)
夏の盛りに、魔帝国の宣戦布告が届いたのが少し前。
未だ開戦の報は届いていないけれど……彼女の安否がとても心配だ。
「あ……お水が切れちゃった。汲みに行かないと」
軽くなったじょうろの中から、ぽたぽたと滴が落ちる。
残念ながら、聖力による汲み上げ装置がこの温室に配備されるのは戦争騒ぎで延期となった。それまでは毎日ある程度の水を、大聖殿の水汲み場から汲んで荷車で引いてくる必要がある。
聖女会の敷地の一画に新しく作られた大温室で、私――リナ・ハストンは今日も花壇に水を上げていた。家の敷地数個分くらいは広さがあってうんざりしてきそうなものだが、不思議と花と接している時は苦にならない。
これらの花は、亡き母の忘れ形見でもあるのだから……何があっても私がしっかり面倒を見てやらないと。
(ふう……今日は後で、あっちからあっちまで聖力をあげておかなきゃ……。シーリさんたち、今はどうしているかな)
夏の盛りに、魔帝国の宣戦布告が届いたのが少し前。
未だ開戦の報は届いていないけれど……彼女の安否がとても心配だ。
「あ……お水が切れちゃった。汲みに行かないと」
軽くなったじょうろの中から、ぽたぽたと滴が落ちる。
残念ながら、聖力による汲み上げ装置がこの温室に配備されるのは戦争騒ぎで延期となった。それまでは毎日ある程度の水を、大聖殿の水汲み場から汲んで荷車で引いてくる必要がある。