聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
第三章 前世と現世のどちらが好き?
11.王都観光
観劇をして大聖女アンナと英雄聖騎士エドワルドの夢を見た翌日。
マリーはウィラルドの執務の仕事をしながら考え事している。
アンナの事、エドワルドの事、二人の気持ちの事。
そしてマリーの生命力が聖女の力に変換されていた事。
マリーが聖女の時に感じていた体調不良はただの体調不良ではなかった。
マリーは祖国の聖騎士団長のレユスットに聖女の力を搾取されて祈りだけでは補えなくなっていったため、マリーの生命力が聖女の力へ変換された体調不良だった。
レユスットはマリーの聖女の力だけではなく、マリーの命も奪っていた事になる。
ウィラルドが助けに来なかった未来がマリーの頭をよぎり、不安からウィラルドを見つめる。
(ウィラルド様がいなかったら、わたしーー)
マリーは自分が何も知らないで殉教していたのかと思うと言葉がなかった。
ウィラルドは部下のフィデリック・ガルデと今後の予定について話している。
聖騎士で王太子のウィラルドは一般の聖騎士団とは別の独立した自分の部隊を持っている。
フィデリックはウィラルドの聖騎士部隊に所属するウィラルド直属の部下だ。
フィデリックがウィラルドより二歳年上の二十三歳で身長は百七十五センチほどあり、ダークアッシュブラウンの髪色と瞳をした好青年の雰囲気をしている。
ウィラルドはマリーの予定を思い出して話しかける。
「そういえば、マリーは役者をしている牧師様の妹と出かける予定があったな。確か千秋楽の数日後だったか」
マリーはウィラルドが助けに来なかった未来を考えるのをやめて答える。
「……え? そうよ。ヘレナさんと王都に来ているハンナさんとお出かけする約束をしたの。大聖堂や博物館、ブティックとカフェに行く予定よ」
「いろいろ見て回るんだな。楽しそうだな」
ウィラルドはマリーがヘレナ、ハンナと楽しそうに街で遊んでいる姿を想像して笑みを浮かべる。
フィデリックは自分が見た事もないウィラルドを信じられないと言った表情をして無言で凝視する。
マリーが来てから何度か目撃しているが、フィデリックは普段とは真逆のウィラルドに全く慣れない。
「ウィラルド様も一緒に行きませんか?」
ウィラルドはマリーの誘いを嬉しく思うが、申し訳なさそうな表情に変わる。
「悪いが、俺は片付けなければならない執務が溜まっていて行けないな。マリーは気にせずに出かけてくれ。翌日にまた手伝ってくれたらいい」
「でも……」
マリーはウィラルドが執務に追われているのに、自分だけ遊びに行く事をためらう。
「マリーは俺の手伝いをするためにここにいるんじゃない。女性同士で遊ぶのも良い経験になるだろう。いろんな事をして、自分が何をしたいか考えろ」
マリーはウィラルドの優しい言葉に笑顔になって礼を伝える。
「ウィラルド様、ありがとう!」
マリーの満面の笑みにウィラルドもにこやかな笑みを浮かべる。
マリーはウィラルドの執務の仕事をしながら考え事している。
アンナの事、エドワルドの事、二人の気持ちの事。
そしてマリーの生命力が聖女の力に変換されていた事。
マリーが聖女の時に感じていた体調不良はただの体調不良ではなかった。
マリーは祖国の聖騎士団長のレユスットに聖女の力を搾取されて祈りだけでは補えなくなっていったため、マリーの生命力が聖女の力へ変換された体調不良だった。
レユスットはマリーの聖女の力だけではなく、マリーの命も奪っていた事になる。
ウィラルドが助けに来なかった未来がマリーの頭をよぎり、不安からウィラルドを見つめる。
(ウィラルド様がいなかったら、わたしーー)
マリーは自分が何も知らないで殉教していたのかと思うと言葉がなかった。
ウィラルドは部下のフィデリック・ガルデと今後の予定について話している。
聖騎士で王太子のウィラルドは一般の聖騎士団とは別の独立した自分の部隊を持っている。
フィデリックはウィラルドの聖騎士部隊に所属するウィラルド直属の部下だ。
フィデリックがウィラルドより二歳年上の二十三歳で身長は百七十五センチほどあり、ダークアッシュブラウンの髪色と瞳をした好青年の雰囲気をしている。
ウィラルドはマリーの予定を思い出して話しかける。
「そういえば、マリーは役者をしている牧師様の妹と出かける予定があったな。確か千秋楽の数日後だったか」
マリーはウィラルドが助けに来なかった未来を考えるのをやめて答える。
「……え? そうよ。ヘレナさんと王都に来ているハンナさんとお出かけする約束をしたの。大聖堂や博物館、ブティックとカフェに行く予定よ」
「いろいろ見て回るんだな。楽しそうだな」
ウィラルドはマリーがヘレナ、ハンナと楽しそうに街で遊んでいる姿を想像して笑みを浮かべる。
フィデリックは自分が見た事もないウィラルドを信じられないと言った表情をして無言で凝視する。
マリーが来てから何度か目撃しているが、フィデリックは普段とは真逆のウィラルドに全く慣れない。
「ウィラルド様も一緒に行きませんか?」
ウィラルドはマリーの誘いを嬉しく思うが、申し訳なさそうな表情に変わる。
「悪いが、俺は片付けなければならない執務が溜まっていて行けないな。マリーは気にせずに出かけてくれ。翌日にまた手伝ってくれたらいい」
「でも……」
マリーはウィラルドが執務に追われているのに、自分だけ遊びに行く事をためらう。
「マリーは俺の手伝いをするためにここにいるんじゃない。女性同士で遊ぶのも良い経験になるだろう。いろんな事をして、自分が何をしたいか考えろ」
マリーはウィラルドの優しい言葉に笑顔になって礼を伝える。
「ウィラルド様、ありがとう!」
マリーの満面の笑みにウィラルドもにこやかな笑みを浮かべる。