【短編】……っぽい。のレビュー一覧
5.0
課長としてしか見ていなかったのに、それが徐々に一人の男性として認識していく様子に感情移入は必須でした。
起承転結がしっかりされていて、非常に読みやすくラストまであっという間に持っていかれます。
決して夢物語じゃないような気がしました。
世界中を探せば、この二人のような物語はあるのではないかと。
鬼課長は実は主人公限定で甘課長だったのでしょう。
「…っぽい」にはやられました、ギャップ萌えです。
丁寧口調でそんな台詞、しかもとてつもなく可愛らしい賭けは確実にアウトでしょう、誰だってキュンとしてしまいます。
残業の度に甘課長が付き合ってくれるなら、たまの残業もご褒美のような気さえしますね。
ラストの「仕事をしなさい」もとても好きでした。
せめて上司としての威厳を保とうとしているのでしょうけど、絶対に顔は真っ赤でしょう。
ほっこり心温まる作品です。
泣きっ面にハチ、が今まさに、という主人公。
彼氏に振られ、しかも相手は知り合いで、しかも凡ミスからの残業。
必死にPCとにらめっこしているそばには、苦手な鬼課長。
けれど……どうも様子がおかしい。
鬼課長なのに優しい。
なにやら様子がおかしい。
テンポよく進む物語に、さらりと最後まで楽しめました。
主人公のキャラがとてもかわいくて、憎めない。そして鬼課長が鬼なんてウソなんじゃないの?と思えるほど真面目でかわいい課長。
くすりと笑えて、心がほっこりあたたかくなって、私まで幸せになりました。
まだまだふたりは入り口に片足突っ込んだくらいの関係。
いつか“……っぽい”がなくなって、はっきりと言い切れる日がくるんだろうな。そのときのふたりはきっと、幸せに満ち溢れた笑顔をしているんだろうな。