木村 咲さんのレビュー一覧
切なくて、苦しくて、逃げ出したいくらいに愛しくて だけどもう、 子どもには戻れない。 ずっとずっと好きでした。 そのたった一言が言えなくて、 あたしたちはこんなにも、 大人になってしまった。 香の切ない心の声が、ずしんずしんと胸に響き、 みちるの一言一言が心を刺して… 最後まで一気に読み終えた後は、あなたもしばらく余韻に浸るはず! 美しい文章で綴られる、 大人の為の短編集を是非。
シンプルなタイトルからは想像もつかない、複雑に絡み合ったストーリー。 様々な人物の視点で進む、一見すると暗いイメージの物語。 が…、徐々に明らかになる驚きの事実によって、主人公の過去「?」が「!」に変わって行きます。 最後には「そうだったのか!」と良い意味で予想を裏切られること間違いなし! 随所に「ぷっ。」と吹き出してしまうような場面があるのですが、恋愛物でもミステリーでもコメディでもない… 複雑に絡み合う物語の中で、主人公が成長していく姿が見られます! ジャンルは読んだあなた自身が決めてみてはいかがでしょう…? ぜひご一読を。
いつも一緒にいると ついつい忘れてしまうことがある。 あなたが 世界中で一番大切な人だということ。 誰よりも となりにいて欲しい人だということ。 大切なあなたを 失いたくないということ。 あたりまえのしあわせに気付かせてくれる作品です。
「先輩」の一瞬を捕らえたい。 放課後の美術室でゆっくりと流れる、ふたりだけの時間。 とても美しい描写で、ゆっくりと流れるように染み込んでくる優しいストーリー 。 主人公が過去と向き合い、自分の気持ちに気づいていく姿がとても繊細に書かれています。 主人公だけでなく、他の登場人物もどこか魅力的で、ファインダーの向こう側が見えるような気持ちになりました。 ぜひご一読を。