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最初のインパクトは ぱっと飛び散る火花のように 鮮やかな花の絵。 私のアタマのなかで勝手に 変換されてしまったものだから きっと本当は違うものなのかもしれないけれど。 鮮やかで、生気がほとばしるような絵のイメージが 私に 『このお話は読むべきだよ! 読んで! 読んで読んで読んで!』 と云っているような気がして 一気に最後まで読み切ってしまいました。 大正解でした★
最初のインパクトは
ぱっと飛び散る火花のように
鮮やかな花の絵。
私のアタマのなかで勝手に
変換されてしまったものだから
きっと本当は違うものなのかもしれないけれど。
鮮やかで、生気がほとばしるような絵のイメージが
私に
『このお話は読むべきだよ!
読んで!
読んで読んで読んで!』
と云っているような気がして
一気に最後まで読み切ってしまいました。
大正解でした★
穏やかな調子が、おばあさんが語るおとぎ話にも似たお話。
簡単に説明するなら、これはそんな物語です。
穏やかな語り口に残酷さを秘めているところも、口伝えの童話を思わせます。
十年前に滅んだ王国。
滅ぼした国の、呑気な王子。
滅ぼされた国の、独りぼっちの王女。
戦争から平和へ。
お話はやわらかなカタルシスを含んで終わりますが、私には実は、気になることがひとつ。
孤独な王女の、しあわせのこと。
滅びた王国の悲劇を王女に見せつけられ、戦争を忌むようになった王子。
彼は、理解者に囲まれ、信じた道を生き、しあわせになれたのだな、と思います。
でも、王女は?
彼女も、意思を貫き生きたとわかってはいるものの、なんとなく、寂しいなあ、と思ってしまったりするのです。
そんな王女への思い入れもあいまって、印象的なお話でした。
いろんなひとが住んでいる、謎の多い下宿的な場所が大好きです。
そんな不純(?)な気持ちから読み始めたお話。
そもそも、失くしたものが見付かる場所、なんて、好奇心が刺激されます。
そこに住む彼女らは、失くしたものの隙間をこころの抱えて、いわば、人生の一時停止スイッチが入った状態。
彼女らは穏やかラベンダー荘での生活を通して、少しずつ少しずつ、動き出す力を育てていきます。
でも、彼女らに与えられるものは、彼女らが希むままの、安易な救いなんかじゃない。
ほんの小さなきっかけ。
かたちのないなにかの気配みたいなもの。
そういう結末がまた、嘘がなくて素敵です。
正直、ページ数で最初は引きました。
でも読み始めると、最後まで読み切らずにはいられない。
長さに怯むのは、もったいなさすぎるお話です。
突然美緒の前に現れた、正体不明の青年・深田恭一。
彼の登場から、物語は始まります。
ヘラヘラ笑いながら、美緒の生活をかきまわす恭一。
そんな彼に苛立ちながらも、少しずつ惹かれていく美緒。
このままハッピーエンドかと思いきや、物語は一気に想定外の方向へと転がり始めます。
なぜ実らないのかわからない恋のかたち。
薄闇の向こうに見え隠れする真実。
美緒の涙の果ての、さわやかな余韻は、読んだひとにしかわからないかも。
蛇足ですが。
私は、『大胆な優等生』三上くんが大好きです!
ハマってしまう登場人物がいるのも、かなり高得点ですよね!
家族を殺され
憎しみに爛れた心を癒すため
復讐を誓った少女の物語です。
キーワードは
『神』と『祈り』。
神を信じないと嘆き
神などいないと嘲る。
彼女のその心から
結果として神の存在は
消えることがありません。
彼女があがく姿こそ
声ならぬ声の祈りに似て
ひどく胸を打ちました。
最後まで、
おそらくは物語果てたその先までも
彼女に容易い救いは与えられません。
読み手としては
彼女がせめて
自分のなかの神に
赦し赦される日が来ればいいと
願ってしまいます。
深く、暗く、哀しい物語です。
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