「私は、私の美学に反する殺生はしない」 暗殺刺客組織・琥蓮の筆頭紅士 蘇芳 彼女の標的になったら最期、確実に死に至る。 彼女のことを人は「冷月の紅天女」と呼び恐れている。 そんな彼女が属する琥蓮は鬼の巣窟とよばれる強者揃いの刺客組織 冷酷無慈悲な陰険毒舌ドS上司に、負けず劣らずSっ気たっぷりの同僚たちに囲まれながら紅一点で生き抜いてきた。 今彼女のもとに、新たな任務が与えられる。 それは、流罪になった皇子の護衛任務だった。 その任務に殉じるなかで、彼女は一人の男と出会う。 その男との出会いによって、彼女の隠された過去と知られざる秘密が明らかにされていく。