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教会の予言 1
Amanogawa/著

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「では、また来ますね。神父様」 「ああ。いつでもおいで」 「一松様もお元気で」 「うん…待ってる」 「さよなら!」 オレンジ色の髪の彼女は、眩しい笑顔でそう言って、教会を出て行った。 俺たちも、彼女に手を振りながら見送った。 これが最後の会話だと知らずに…。 :契約者: 今日も、シスターの弟の一松と一緒に十字架の前に跪き、祈りを捧げる。 しばらく祈りを続けて、俺たちは静かに立ち上がる。 「さあ一松。今日は子供たちが来て、一緒に祈る日だ。そろそろ迎えに行こう」 そう言うと、一松は「お前に言われなくても行くし。黙ってろクソ神父」と告げ、俺を睨みつけた。 「ひっ…」 「ケッ」 一松は脅える俺をまた睨みつけて、入り口まで歩いて行く。 まあ、いつものことだから、なぜ一松が俺に対してこんな態度をとるのかなんて、考えたことはないのだが。 気持ちを切り替えて、いつも通り「フッ」と俺は微笑み、一松の後を追った。 「あ、来た!神父様~!一松様~!」 歩いてくる俺たちに声をかけたのは、今から教会で祈りを捧げる子供たちだ。 子供は無邪気で可愛い。だから、俺も一松も子供は好きだ。 「今日、一緒にお祈りする日!女神様と大天使様に、挨拶するんだ!」 「ねえねえ!早くお祈りしようよぉ!」 俺と一松の裾を引っ張る子供たちに、俺は微笑んで「わかった。早く行こう。女神様と大天使様も待ってるしな」と告げると、子供たちは喜び、俺と一松の背中を押した。 教会に着いてしばらく祈った後、俺は子供たちにお菓子を配った。 今日は天気もいいし、しばらくここに居させてあげようかと考えていると、とても強い黒い気配を感じた。 (…これは) 胸騒ぎがする俺は、子供たちを早く家に帰そうと思った。 「君たち、今日は帰りなさい。すまないが、これから用事があるんだ」 優しく微笑みながら告げると、子供たちは「えー!」と言い、ちょっと不機嫌そうな顔をしたが「…わかった」と言ってくれた。 神父が嘘をつくなんてありえない話だが、今はどうしても必要だったんだ。 「ありがとう」 俺はそれだけ言って、子供たちに手を振って見送った。 その途端、気配は消えた。 (…さっきのは) 気難しい顔をして何だったのだろう、と考えていると、耳元で「よぉ…神父様」と若い男性の声が聞こえた。
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