「肝臓がん」の作品一覧・人気順

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肝臓がん | 対象 タイトル, キーワード, 作家名

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君と見た星桜

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恋愛(純愛)7ページ

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私は一度、夜空に咲く桜を見たことがある。 それは星よりも綺麗で美しかった。 その桜を見た私は、その日 彼に恋し、別れた。 高校2年の春。 私は病院に緊急搬送された。 肝臓がん。 そう診断された。 肝臓がんは一部だけしかできていなかったら 半分切っても生きれる。 しかし私の場合はがんが転移し、肝臓に何ヵ所もあるらしい。 だから肝臓はきれない。 あと最低で半年生きれる。 そう言われた。 それって、嬉しいことなのだろうか。 母がとなりで泣いている。 私は … 泣けなかった。 なぜだろう。 とりあえず、病院に入院することになった。 診断されてから1ヶ月。 私は病院生活に慣れ始めた。 だが最近目が黄色くなったり、体中のむくみが気になるようになった。 症状が進んでいる。 怖くなった私は風に当たろうと中庭にいこうとした。 すると中庭の花壇に私の高校の制服を着た男子がしゃがんでいた。 なんで…いるの? 私は気になって近づいた。 誰…? 私が後ろに近寄ったとき、彼が振り返って私の顔をみた。 「この花めずらしいね。」 彼は馴れ馴れしく喋りかけてきた。 でも、無視するのは駄目だし、私も花が好き。 だから、 「私、この花好きだよ。」 と隣に座って答えた。 彼が笑う。まぁまぁカッコイイ! 「名前はなんていうの?」 私は思わずたずねた。 だって、なんか気になるから。 「俺はかける。」 「白石かける。」 「君は?」 「私は杉本さくら。」 かけるか… いい名前。 「さくらはどこか具合悪いの?」 そう考えているとかけるが花壇の花を見ながら聞いてきた。 病気のこと正直に言おうかな。 いや。引かれたら嫌だ。内緒にしよう。 「ちょっとね。」 私はそうさり気無く答えた。 するとかけるが急にその場に立った。 そして少し苦笑いしながら 「俺の母さん。膵臓がんで死ぬんだ。」 「だから、俺、毎日花を届けてる。」 「母さん、花が大好きだから。」 「さくら、なんか良い花知らない?」 えっ、私は驚きが隠せなかった。 私と同じ。 死ぬ運命なんだ。 かける、きっと辛いのに笑ってるのがすごい。 「かけるがあげるものならお母さん何でも喜ぶよ。」 私はかけるを励ます言葉がでなかった。
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