コンネリシャス王国の 恋物語

王立コンネ学園

ルル・ベッテイ―ネは母親似のつややかで美しいシルバーブロンズの髪を、高い位置で一つに縛り切れ長の大きな薄いグリ―ンの瞳をきらきらと輝かせて王立コンネ学院の高等科一年の入学式の列に並んでいた。

薄いピンクの可愛い口元には笑みが浮かんでいる。

人目を引く美少女は皆の視線を集めているのだがそんなことは気にもかけず、これから始まる高等学校の学院生活を楽しみにワクワクしているのだった。

壇上には学院の高等科の生徒会会長でありこの国コンネリシェス王国の第一王子であるジュオン・カイ・ペレルが上がり、皆の視線は全て彼に集まっているところだ。

ジュオン第一王子は、この国の次期国王という地位を鼻にかける事もなく、尊大な態度はとらずその美しい容姿と鍛えられた筋肉質で背も高く逞しい体躯も相まって抜群の人気を誇っている。

美の女神は彼にいくつもの恩恵を与えたようだ。

母親の王妃様の美貌を一番濃く受け継いだ容貌は優しげで見惚れるようなイケメン王子なのだが、その気質は男らしく剣にも魔法にも秀でている。

つまり、言う事なし文句のつけようのないザ・王子様なのである。