コンネリシャス王国の  恋物語

魔法の授業

九月から始まった新学年ももう五月の末になってきた。

あとひと月で学期末の試験があって七月の初旬からは長い休暇が始まる。

今までの魔法学の鍛錬や訓練はほとんど二人一組になってやるのだが、ジュオン王子が言っていたようにルルはどんな時もジュオン王子と組むことになっていた。

週に二回ある授業で必ず顔を合わせているので二人の距離は近づいていった。

水魔法は得意ではないジュオン王子だが、魔法を発令する時のやり方はどんな魔法でも同じだと教えてくれた。

体内にある魔力を腹に込めて集めてそれを指先から送り出すというものらしい。
ただ白魔法は少しやり方が違うようだルルは魔力を集めるというより手に思いを込めて相手に触る。

そうすると手の平から淡く光が出るのを感じるのだ。

教授は白魔法の癒しや治癒の魔法は他の魔法とは根本的に異なるのでルルの感じたようにやればいいと言ってくれた。

後の火、風、水、土は攻撃魔法にもなるので白魔法とは違うのだろう。
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