Dearest 1st 〜Dream〜
第6章 月光
第6章 月光
第6章 月光
「きゃー!!!!
純、どうしたんだよその顔っっっ!!!」
───爽やかな朝……
…の筈が、壱の絶叫ですぐさま不快な朝に変わった。
「──…純、とうとうチカちゃんに殺られかけたか…」
「……は?」
吾郎が俺の前で両手を合わせて拝み出した。
「……それとも彩って子にぶん殴られでもした?」
──続いてマリアが口に薄ら笑いを浮かべて不気味に笑う。
「………」
「──純くーん!」
極めつけに、大学内を歩いていると女の子がそう言って手を振ってきた。
「なんやー?」
「浮気バレて皐月さんに殴られたのー?」
女の子が冗談をかましてくる始末。
マリアは不服そうに女を見つめた。
「あーうん、実はそうやねーん。」
「もー純くん、上手にやらなきゃダメだよー?
今度あたしの相手もしてねー♪」
俺が冗談に乗って手を振ると、女の子達はキャッキャッと楽しそうに笑った。
「──…あっそう。
あたしがその傷作った事になってるのね」
マリアがまた俺を見つめて、マジマジと傷を見つめた。