ドアマットヒロインは、 速攻終了いたします!~堅物のはずがワンコの公爵様に溺愛されてます~
49:スピード結婚……式!
「私、このままここのホテルに泊まるから、三日後に結婚式をなさいな」
王妃殿下の言葉に、動きが止る。
いや、今この人何言った?!
しかし、王族の言葉だ。ノーとなんて言えない。
「は……はい……」
小さくそう返事をすると、殿下は満足気に笑う。
「よかったわ。じゃぁフォルティア公爵にもそう伝えておいてね。どうせ下の部屋とかにいるんでしょう?」
バレバレじゃん……。
「それでは、私は殿下のお泊まりになる部屋の用意を指示してまいります。お一人、侍女の方をお借りしても?」
「ええ、そうね。ゼラティス、あなたついて行きなさい──あぁ、それと一番良い部屋ではなくて、二番目の部屋にしてちょうだい」
「え……、それは」
「だって結婚式の主役が、一番良い部屋を使うべきでしょう?」
言い出しっぺの殿下の言葉にはぶっ飛んだけれど、こうした配慮を頂けるとは、やばい……ちょっと泣きそう。
「ふふ。そんなわけで、一番良い部屋はあなた方が使って。今日は私は王妃ではなくて、実家のメマルティ侯爵家の人間としてきていることにするから」
「ありがたく、お言葉頂戴いたします」
こうして、私とギース様の挙式が急遽、執り行われることが決まったのだった。
──当事者のギース様を抜きにして。
王妃殿下の言葉に、動きが止る。
いや、今この人何言った?!
しかし、王族の言葉だ。ノーとなんて言えない。
「は……はい……」
小さくそう返事をすると、殿下は満足気に笑う。
「よかったわ。じゃぁフォルティア公爵にもそう伝えておいてね。どうせ下の部屋とかにいるんでしょう?」
バレバレじゃん……。
「それでは、私は殿下のお泊まりになる部屋の用意を指示してまいります。お一人、侍女の方をお借りしても?」
「ええ、そうね。ゼラティス、あなたついて行きなさい──あぁ、それと一番良い部屋ではなくて、二番目の部屋にしてちょうだい」
「え……、それは」
「だって結婚式の主役が、一番良い部屋を使うべきでしょう?」
言い出しっぺの殿下の言葉にはぶっ飛んだけれど、こうした配慮を頂けるとは、やばい……ちょっと泣きそう。
「ふふ。そんなわけで、一番良い部屋はあなた方が使って。今日は私は王妃ではなくて、実家のメマルティ侯爵家の人間としてきていることにするから」
「ありがたく、お言葉頂戴いたします」
こうして、私とギース様の挙式が急遽、執り行われることが決まったのだった。
──当事者のギース様を抜きにして。