第7回ベリーズカフェ恋愛小説大賞

結果発表

大賞 賞金10万円+スターツ出版から書籍化・講評付き

コミカライズ賞 賞金3万円+スターツ出版からコミカライズ検討・講評付き

『氷壁エリートの夜の顔』葉月ほづみ/著

書籍編集部

タイトルどおり「氷壁エリート」と呼ばれる冷徹で感情の見えないヒーローと、社内ではクールで順風満帆なキャラを装っているけれど様々な事情を抱えているヒロイン。そんなふたりが会社の外でお互いの裏の顔を知り、惹かれ合っていく恋模様が描かれていた本作。ヒロインの悩みやヒーローの持つ二面性をキャラクターの個性として色濃く見せながらも、どこか共感させる等身大さが兼ね備えられていました。出会いの部分の引き込み力に加え、後半にもテンポ良く新しい展開や恋の障害が待ち受けており、最後まで楽しませてくれます。ヒロインが「彼氏がいる」と周囲に嘘をついている設定については、共感・応援できる女性かという点で賛否が別れたものの、総じてキャラクターと展開のオリジナリティが際立っており、ぜひベリーズ文庫withから書籍化したいと思う作品でした!


コミック編集部

情に深いあまり自己犠牲がちなヒロイン×冷酷で人に興味が無いように見えて実は人情豊かなヒーロー。そんな二人が夜の出会いをきっかけにお互いの心を溶かしていく、この二人だからこそのストーリーが好評価を得ました。冒頭から、ヒーローの取りつく島もないほどの冷酷さと、ヒロインの他人の噂に流されず中身を見ようとする誠実さ、主人公達のキャラクター性が徹底して描写されている点が巧みで、この先ヒーローの氷壁をどう崩していくのか、恋路を追いたくなる導入もコミカライズ原作として評価が高かったポイントです。各々の境遇や繊細な心理描写、脇役を含めたキャラクターの個性と登場人物の活かし方が応募作品の中でも頭一つ抜けていた印象でした。利己的なヒーローと利他的なヒロイン、正反対に見えて心の温かさで惹かれ合う、二人が恋に落ちる必然性が明確で、読者へのメッセージ性がはっきりと込められた軸の通ったストーリーが評価され、見事コミカライズ賞の受賞となりました。

優秀賞 賞金5万円+スターツ出版から書籍化検討・講評付き

『恋のレシピは、距離感ゼロで無口な先輩と』茉白いと/著

食事を通してふたりが徐々に心の距離を縮めていく様子が丁寧に書かれており、多くの審査員の心を掴んだ作品でした。主人公たちが出会ったことで、互いに影響し合いながら葛藤、そして成長していく姿もストーリーの中で魅力的に描かれ、ベリーズ文庫withとマッチ度の高い作品だと感じました。心温まるお話であるのは個性でもあり素敵なポイントでしたが、それに伴って物語全体的に穏やかな印象を受けました。お話の波を意識していただき、例えばトラブル解決シーンの場面ではヒーローの活躍や格好良さを際立たせて一層盛り上げられると、より楽しめる作品になるかと思います。

ベリーズ文庫部門賞 賞金3万円・講評付き

コミカライズ賞 賞金3万円+スターツ出版からコミカライズ検討・講評付き

『その天才外科医は甘すぎる~契約結婚のはずが溺愛されています』青砥アヲ/著

書籍編集部

キャラクターがそれぞれ立っていて、王道展開の中にも勢いの良さがあり個性が光っていました。冒頭で描かれる天才外科医の異常な観察眼や、契約結婚までのテンポの良さは読み手の好奇心を煽ります。その後の展開もベリーズ文庫らしい溺愛ストーリーを楽しめましたが、お互いが好きになった理由や契約結婚ならではの葛藤はもう一歩丁寧に深堀りしてほしいポイントでした。また、一つひとつのエピソードが駆け足で終わっている印象のため、エピソードに強弱をつけ恋愛展開に大きな山場を作ることができると、より満足度が高まるでしょう。


コミック編集部

ベリーズ文庫らしいザ・シンデレラストーリーな設定に加えて、サクサクと読み進められるテンポの良さ、癖のあるキャラクターの魅力がしっかり活きており、多くの審査員の好評を博しました。特に冒頭の掴みがユニークで、「医療」オタクであり「妻(=ヒロイン)」オタクでもあるという、ヒーローのキャラクターが面白く、物語の良いスパイスとなっています。全体的に安定感のある構成で、表現力の高さが随所で感じられました。特にヒロインの心情の機微や、事件の描写がとても丁寧に描かれており、自然と情景が映像として浮かび上がってくるようでした。その一方で、事件やトラブルの描写は読みごたえがあったものの、解決があっさりしていた印象だったので、読後の余韻が薄れてしまっている点が少し惜しかったです。ヒロインの、ヒーローの個性に対するツッコミを少しだけ誇張すると、二人の掛け合いがよりコミカルに、そしてヒロイン自身の魅力も引き立つと感じました。とはいえ、キャラクター造形やテンポ感、ストーリーの安定感にセンスを感じる力作であることに変わりはありません。コミカライズでキャラクターが実際に動くところを見たいと期待が膨らむ作品でした!!

ベリーズ文庫with部門賞 賞金3万円・講評付き

『成瀬課長はヒミツにしたい【改稿版】』新山彩愛/著

冷徹王子と言われる上司のヒーローに“家政夫”という秘密の一面があるギャップが物語の掴みとして際立っていました。また、そんなヒーローと、恋に疎すぎるヒロインというカップリングもユニークで個性が光る作品です。軽快なテンポで進む会話劇も心地よく、ラブコメとして審査員一同楽しく読ませていただきました。物語後半が社内トラブルの描写中心となり、ふたりの恋愛の進展が停滞してしまった点が惜しい部分。恋愛小説としての軸をもう一段強められると、物語全体のまとまりも出て、読後の満足度がぐっと高まりそうです。

佳作 デジタルギフトカード5千円

『セカンドマリッジ ~病室で目覚めたら、夫と名乗るイケメン社長との激甘夫婦生活が始まりました~』橘まこと/著

惜しくも受賞には及びませんでしたが、審査員の心を掴んだ一作として特別に佳作として選出させていただきました。切なくなりがちな「記憶喪失」というテーマの物語ですが、終始明るいテンションで描かれ、記憶喪失だからこその展開の面白さに惹きつけられました。一方で、ヒーローのかっこよさや強い溺愛感という点では物足りなさがあります。ヒーローのギャップや見せ場となるシーンを加えられると一層輝きを増すように感じました。

全体講評

今年で7回目となるベリーズカフェ恋愛小説大賞。今回は新レーベル「ベリーズ文庫with」での書籍化も目指すコンテストして、『“ハイスペ男子からのドキドキする溺愛”ベリーズ文庫部門』『“恋はもっと、すぐそばに”ベリーズ文庫with部門』の2部門での募集を行いました。


初の試みである『コミカライズ賞』が新設されたこともあり、多数のエントリーをいただきました。ご応募いただいた作家の皆様、作品を読んでくださった読者の皆様に、心より感謝申し上げます。

審査は書籍編集部、コミック編集部、Berry's Cafe編集部、販売部の計19名で行いました。


『“ハイスペ男子からのドキドキする溺愛”ベリーズ文庫部門』ではレーベルにマッチするロマンチックな溺愛展開が描かれているかどうかはもちろんのこと、オリジナリティ溢れるエピソードやシーンが盛り込まれているかという点にも重きを置きました。

『“恋はもっと、すぐそばに”ベリーズ文庫with部門』ではキャラクターの等身大の個性が伝わるお話になっているか、日常に紛れ込んだ身近な恋愛にしっかりドキドキする要素が組み込まれているかという点を重視しました。

また、どちらの部門においても、登場人物のキャラクターに魅力があるか、読み手をドキドキさせる恋愛作品になっているかを最重視して審査をいたしました。


今回は大賞と優秀賞は1作品、部門賞とコミカライズ賞は2作品ずつという結果となりました。

受賞された作品はどれも個性があって面白く、W受賞する作品が2作品出るほどで、審査の場は大変盛り上がりました。


残念ながら今回受賞を逃してしまったみなさんも、今一度ベリーズ文庫・ベリーズ文庫withのコンセプト、コンテストのテーマを意識していただいて次回のチャレンジをお待ちしております!

コンテスト概要

ベリーズ文庫・マカロン文庫からの書籍化を目指すコンテスト『ベリーズカフェ恋愛小説大賞』。

第7回となる今回は、2025年2月創刊の新レーベル向け部門を含めた、以下2部門での募集となります。


『“ハイスペ男子からのドキドキする溺愛”ベリーズ文庫部門』

『“恋はもっと、すぐそばに”ベリーズ文庫with部門』


理想や憧れを詰め込んだ極上男子からのラグジュアリーな溺愛がお好きな方は『ベリーズ文庫部門』

届きそうで届かない距離感の身近な恋愛にチャレンジしたい方は『ベリーズ文庫with部門』がおすすめです。


また、今回は『コミカライズ賞』を新設!受賞作はスターツ出版からのコミカライズが検討されます。


これまでより一層、作品の幅と、夢が広がるコンテスト内容になっていますので、たくさんのご応募をお待ちしております!

部門説明

“ハイスペ男子からのドキドキする溺愛”ベリーズ文庫部門

エリート御曹司、冷徹社長、凄腕の外科医、パイロット……。読者が夢見る様々なハイスペック男子からの圧倒的な溺愛ストーリーを募集します! ドラマチックな出会いや、関係性の急展開、どんな壁を乗り越えてハッピーエンドを迎えるのか。ふたりの恋愛模様を軸にラグジュアリーでドキドキする物語を期待しております。

“恋はもっと、すぐそばに”ベリーズ文庫with部門

憧れの上司、カフェで会うイケメン会社員、いつも行く病院のドクター。「まさか彼と恋するなんて」――そんな、何気ない日常に紛れ込む恋愛ストーリーを募集します。思わず応援したくなるカップル像や、互いに悩みを抱えながらも成長し合う恋。キャラクターの等身大の個性を大事にした、身近で起こりそうで憧れる、甘い物語をお待ちしております。

新レーベル『ベリーズ文庫with』の詳細は創刊ページにてご確認ください!

大賞〈1作品〉

賞金10万円+スターツ出版から書籍化・講評付き


優秀賞〈1作品〉

賞金5万円+スターツ出版から書籍化検討・講評付き


コミカライズ賞〈作品数未定〉

賞金3万円+スターツ出版からコミカライズ検討・講評付き


部門賞〈作品数未定〉

賞金3万円・講評付き

スケジュール

  • 2024年12月18日(水)13:00 エントリー開始
  • 2025年5月23日(金)13:00 エントリー&完結締切
  • 2025年7月下旬 結果発表

スケジュールは変更になる可能性があります。

応募資格

プロ、アマは問いません。

但し、専属マネジメント契約等を交わしている場合は、担当会社様への事前のご確認を行ってください。

応募方法

STEP1

エントリーしたい作品の【作品編集】から、【設定】画面のコンテスト応募、「第7回ベリーズカフェ恋愛小説大賞」を選択します。

STEP2

エントリーする作品の部門を選択して、あらすじを入力してください。

STEP3

ページ最下部の【設定を保存する】ボタンを押すとエントリー完了です。

  • 事前に会員登録の上、作品投稿をお願いいたします。
  • あらすじとは、ストーリーの全容、登場人物の設定や大きな流れを簡潔に明記したもので、あらすじの内容をもとに審査を進めさせていただきます。
  • コンテスト応募のあらすじは、他のユーザーには公開されません。(エントリー締め切り日まで編集できます。)

原稿枚数

Berry's Cafeにて8万~12万文字以内に収めてください。

(1ページの最大入力可能文字数は1万5千字です。)

※あらすじの文字数(400字程度)分については、審査時はカウントいたしません。

文字数の規定は、改行やスペースをすべて含みます。※サイトの作品編集ページ内で確認できます。

対象

応募サイト「Berry’s Cafe」で恋愛ジャンルに設定され、公開されている作品。

コンセプトに準じた作品であれば、複数エントリーしていただけます。


以下に該当する作品のエントリーは不可となります。


  • 「Berry’s Cafe」の規約に反するもの
  • 過去に書籍化されたもの
  • 書籍化の予定があるもの
  • 本人以外に著作権及び著作隣接権があるもの
  • 現在開催中である他のコンテストに応募しているもの
  • そのほか当編集部が不適切と判断したもの

注意事項

  • Berry's Cafeおよび他文学賞に応募したことのない作品に限ります。但し、応募歴のある作品であっても、エントリーにあたりテーマに沿って加筆修正等がなされたものは応募可とします。
  • シリーズ作品や続編、サイドストーリーなど、その作品だけでは物語が完結していない場合、原則として審査対象外となります。ただし「第1巻」などとして、その巻だけでもストーリーが完結している場合は審査対象となります。
  • 電子書籍も含め書籍化されていない、もしくは書籍化の予定がない、また映画、コミック、アニメ、ゲームなど商業用途で二次利用されていない、日本語で書かれたオリジナル作品に限ります。
  • 公序良俗に反するもの、官能小説、差別的表現のある小説、過度な暴力的表現のある小説は不可とします。
  • 応募作品は募集要項記載の締切日時までに必ず完結(「完結するボタン」を押す)させてください。完結していない作品は、審査対象外となります。
  • 完結締め切り後の作品内容編集は、誤字脱字の修正のみ可といたします。番外編等の追加を含む大幅な内容の編集をされた場合、失格となります。なお、完結締め切り後に違反が発覚した場合も同様に失格となります。
  • 受賞作品以外の作品につきましては、選評を差し上げる予定はありません。

諸権利

受賞作品の出版権、雑誌掲載権、インターネット上への掲載権、映像化権等はスターツ出版(株)に帰属します。受賞作品の、全部または一部をスターツ出版が発行、運営する紙面、インターネット、スマートフォン向けサイトで掲載することがあります。

「第7回ベリーズカフェ恋愛小説大賞」に関するお問い合わせはサイト内ポストまたはtoi@berrys-cafe.jpまでお願いします。

(※携帯メールからの問い合わせの際、迷惑メール対策をされている方は受信対象ドメインにtoi@berrys-cafe.jpを指定してください。)

なお選考に関するお問い合わせ・ご質問には応じかねます。

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