日陰令嬢は常に姿を消して生活したい~あれ?私って転生者?陰から皆さんをお守りいたします。
襲撃
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リリーナ嬢、毒殺未遂事件が起きた数日後、私は王城に呼び出されていた。
「アメリア嬢、今回もリリーナ嬢を守ってくれたらしいな」
「はい」
陛下に向かって、膝を付き頭を垂れた。ここは陛下の執務室で、陛下とライナー様の父である宰相様が仕事をする場だ。私は今、影としてここにいる。
「アメリア嬢は現在の状況を把握しているか?」
「はい。全てではありませんが、来月行われるアーサー殿下とリリーナ嬢の婚姻に向けて、不穏な動きが見受けられます。ボイスンの報告によりますと、隣国アザレオンとビアゾナが不審な動きを見せていますが、特にビアゾナ国の兵士の動きが活発化しています。武器などの輸入量も増えていると聞いています」
「その様だな。何か対策はあるのか?」
「今のところ向こうがこちらに敵意も見せておりませんので、動く事は難しいと思われます。しかしあからさまな態度をとるようなら、内部から叩きのめします」
「出来るのか?」
「はい。すでに内部に影を忍ばせております」
「それではその様に。後はそなたに任せる」
「承知いたしました」