御曹司様の一目惚れ人生ゲーム〜私はただ愛されたかっただけ〜花村三姉妹   葉子と仁の物語
三歩進んで二歩下がる

葉子ちゃんからお礼のLIMEメッセージが送られてきたのは、その翌週の始め。熱もすっかり下がり、今朝から出社できるまで回復したとのこと。




彼女のマンションから家に戻った俺は、早速外堀を固め始めた。前夜、久美子さんには電話で伝えたが、いずれご両親に挨拶に伺うつもりだ。まず、慶智の王子たちにLIMEメッセージで、正式に付き合っていることを知らせた。


次に俺の実家へ行き、両親とじいちゃん、そして田舎から遊びに来ていた悠士兄と大和の両親、烏丸玄士おじさんと薫おばさんに、葉子ちゃんとの交際を報告した。みんなに喜んでもらえて嬉しい。お袋はもうすでに葉子ちゃんと出かけたらしく、また年を明けた1月に、一緒に出かける予定をしているようだ。彼女のことを気に入っているので、お袋の中ではすでに結婚の話題になっていた。


おじさんたちがいるのは、好都合だ。俺たちの仲間内で、『情報屋の烏丸』と言われている烏丸一族。彼らの情報網は政府よりも数段上へ行っている。おじさんたちにも、いち早く知っておいてもらおう。何かある時は必ず力になってくれるから。

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