御曹司様の一目惚れ人生ゲーム〜私はただ愛されたかっただけ〜花村三姉妹 葉子と仁の物語

ゲームオーバー？

彼

葉子ちゃんが姿を消してから、もうすでに2ヶ月が無意味に過ぎ去った。7月に入り、暑さのせいか気だるさを感じる。


仕事では先月から行っていたアメリカへの出張を終え、ようやくひと段落ついた。このカリフォルニアのゴルフ場スパリゾートホテルプロジェクトのミーティングがよく夜中にあったが、もうそのために起きていなくて済む。その上、週末のナイトシフトの問題に取り入れた新しいシステムも順調にいっている。


ようやく俺も自分のマンションへ帰り、元の生活に戻れた。ただ一つを除いて。




あの日、数時間マンションの前で待っていたが、彼女は帰って来ず、音信不通となった。急いで姉の圭衣ちゃんに連絡し、事の経緯を説明する。心配する圭衣ちゃんは姫ちゃんにも知らせ、彼女に電話をかけメッセージを送り続けた。とりあえず一日待って、連絡が取れない場合は、圭衣ちゃんから花村のご両親にも知らせることにする。


久しぶりにマンションに戻り、慶智の王子たち6人に川田ヘルスとの商談から葉子ちゃんと連絡が取れないことをメッセージで送ると、烏丸兄弟がすぐに部屋に来てくれた。俺たち7人は俺が所有するマンションにそれぞれ住んでいる。姫ちゃんを圭衣ちゃんのマンションへ送り、雅も遅れて来てくれた。


圭衣ちゃんに説明したように、こいつらにももう一度同じことを伝える。悠士兄が烏丸の実家へ電話をかけ、おじさんと話をしている。大和は持参したノート型パソコンで何かをしている。


烏丸兄弟はまず初めに川田常務親子の制裁を始めた。俺個人の希望で、川田ヘルスの社長と専務、そして会社には手を下さないように頼んだ。烏丸兄弟が何をどのようにして制裁するのかは、知る必要もないし、知らない方がいいのだろう。