永遠を糸で縫い留めて

水風船

こんなにふくらんでしまった


誰がここまで つめたくしろと言ったの


血のような生ぬるい温度で良かったというのに 


割れないように 夜の湿った祭りの中でゆらす


あなたの青い球と あたしの赤い球がぶつかる


音も立てず


誰がやりたいと言ったの?


誰が入れろと言ったの?


夏が終われば この冷えた水も


ただの生ぬるいそれに変わる
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