永遠を糸で縫い留めて
葵
その紋を目指してここまで歩いてきた
溶けるような夕暮れの 透明な空気の中を
熱い吐息が 霞のように漂う戦場を
その葵だけが 生きる先の目印だった
葵
今その紋は天の真下にある
赤い花 白い花が少しかすれた手触りの花弁を持って
陽光を照り返しながら咲いている
その紋の持ち主は 微笑んでいただろうか 悲しんでいただろうか
溶けるような夕暮れの 透明な空気の中を
熱い吐息が 霞のように漂う戦場を
その葵だけが 生きる先の目印だった
葵
今その紋は天の真下にある
赤い花 白い花が少しかすれた手触りの花弁を持って
陽光を照り返しながら咲いている
その紋の持ち主は 微笑んでいただろうか 悲しんでいただろうか