永遠を糸で縫い留めて

ガードレール

こんなちいさな白い柵で


私たちの命が守れるというの


あんな大きな鉄の車が走る世界で


少し横にずれただけで 壊されるというのに


どうして 当たり前に 何の不安もなく 歩けているのかしら


スマホなんかいじっちゃったりして


音楽なんか聞いちゃったりして


友達や恋人と おしゃべりなんかに花を咲かせちゃったりして


今日も私たちは 隣に死が流れていることを忘れて


ガードレールの内側を歩くの
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