永遠を糸で縫い留めて

曇り硝子

水彩の色彩のような淡い世界で私の六畳半はいろどられている


完璧な世界 全宇宙の中で 一番居心地がいい 


ここで育って ここ以外の場所だとうまく息ができなかった


だからこれからも この部屋に居続けるのだろう


朝の清らかなひかりも 昼の並行なひかりも 


夕方の憂鬱なひかりも 夜の紺色のひかりも


すべて曇り硝子をとおして こちらにやってくる


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