~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

3(平和な日々はいつ来るの)

 と、そんな一連の流れがあって――。

 車窓から帝国の青い空を見上げ、ジェミーはもの悲しげに呟いた。

「憐れジェミーはせっかくの夏休みをぶち壊しにされ……皇帝と第二王子を決裂させるためにカレンベール帝国へ赴かされるのでした……。はー、どうしてこうなっちゃったんでしょうねぇ」

 しかし、ルゼの口から飛んだのは慰めではなく容赦ないひと言だ。

「馬鹿ですかあなたは」
「ひどいですわっ、ルゼ様」

 ジェミーはうるうると瞳を光らせ、女の武器で身を守ろうとする。

「どうせ噓泣きでしょう」
(バレたか)

 が、それは秒で見破られ、ちろっと舌を出したジェミーを、ルゼは激しく糾弾した。
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