~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
10(クラフト、帝国を救う(多分嘘))
――クラフト・デュア・レビエラ。
それは言わずと知れた大陸の中心国家のひとつ、レビエラ王国に生まれた第二王子のこと。
彼はある事情により、十四歳の後半から十五歳までの半年程度の期間を、隣国であるカレンベール帝国にて過ごすことになった。父である国王に、両国の友好のための使者として遣わされたのだ。
彼はこのことを、ともすれば同盟国にも敵にもなり得る隣国のことをよく知る機会だと好意的に捉えた。帝国の地理や環境、自国と比べ優れた点や弱点などをしっかりと把握し、可能ならばこの国にも人脈を築いて帰還しようと考えていたのである。
帝国の国民にも華々しく歓迎され首都カレンベールへと招き入れられたクラフト。そのまま、半年間をつつがなく過ごすはずだった彼の身に、事件は降りかかる。
裏で急速に増加していた国内の反レビエラ王国派が、なんとクラフトの身柄を捕えて幽閉してしまったのである。ある日突然夜道で護衛と共に周囲を囲まれ、彼は成す術もなく投降した。
だが、そこで救いの手が現れる。帝国の反レビエラ派に取り入るふりをしていた第二皇女リーザが、隙をついて石牢からクラフトの身柄を助け出したのである。
それは言わずと知れた大陸の中心国家のひとつ、レビエラ王国に生まれた第二王子のこと。
彼はある事情により、十四歳の後半から十五歳までの半年程度の期間を、隣国であるカレンベール帝国にて過ごすことになった。父である国王に、両国の友好のための使者として遣わされたのだ。
彼はこのことを、ともすれば同盟国にも敵にもなり得る隣国のことをよく知る機会だと好意的に捉えた。帝国の地理や環境、自国と比べ優れた点や弱点などをしっかりと把握し、可能ならばこの国にも人脈を築いて帰還しようと考えていたのである。
帝国の国民にも華々しく歓迎され首都カレンベールへと招き入れられたクラフト。そのまま、半年間をつつがなく過ごすはずだった彼の身に、事件は降りかかる。
裏で急速に増加していた国内の反レビエラ王国派が、なんとクラフトの身柄を捕えて幽閉してしまったのである。ある日突然夜道で護衛と共に周囲を囲まれ、彼は成す術もなく投降した。
だが、そこで救いの手が現れる。帝国の反レビエラ派に取り入るふりをしていた第二皇女リーザが、隙をついて石牢からクラフトの身柄を助け出したのである。