～転生悪役令嬢の裏道攻略～ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

１１（陛下、逆ギレはおやめください）

「――と、いういきさつなのですが、どうでしょうか」

　自分が知るサイドストーリーの内容をそのまま伝え終えたジェミーは、どういう反応をするのかな～と思いながら、慎重にエディアン皇帝陛下の顔色を伺う。

　するとしばらく沈黙を保っていた彼は、体をぶるぶると揺らして目を血走らせ。
　頭の上に振り上げた両手を高価そうなローテーブルに向かってドカンと思いっきり叩きつけた！

「ち・ち・ち……ちっがーうっ！　それは、あああの悪魔めにとって都合のいい真実だけだっ！」
「へ、陛下、落ち着いてくだされ！」

　席の後ろで見守っていた宰相が荒ぶる皇帝を羽交い絞めして落ち着かせ、半身を引いたジェミーたちは彼が落ち着くの見計らって説明を乞う。

「い、いったいどの辺りが、陛下の認識と食い違っておいでなのでしょう？」

　すると顔を真っ赤にしていた皇帝は、いまだぜえはあと苦しそうにしながら、彼ら側から見た真実を語り始める。