~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
13(とろっと甘い大革命)
「ごめんなさいねカーライル。お仕事が忙しいでしょうに」
帝国首都の街並みを眺めながら、カーライルにエスコートされつつジェミーは頭を下げた。ちなみに、斜め後ろには不機嫌そうなルゼの姿がある。
「仕事ばかりしてたんじゃ、かえって疲れて効率が落ちるばかりさ。ちょうど気晴らしがしたかったところで、しかもかわいい従妹のお相手とあっては、ボクも張り切らないわけにはいかないよ」
(えっへん。そうよね、本来乙女はこういう扱い方が正しいのよ。ルゼ様にもこういうところ、見習ってほしいものだわね)
ふんと鼻を鳴らし気分をよくしながらちらりと後ろを見ると、キッとルゼは眼差しを険しくしてきた。おお怖いと慌てて前を向き通りに視線を戻したが、悲しいことにどこもかも閑散としていて侘しく感じる。
皇帝からあんな話を聞いた後ではなおさらで、ところどころに存在する商店も、棚の中はほとんどガラガラ。かろうじて置いてある品も目の玉の飛び出るような値段で、はたしてまともな売買が成り立っているのやら。
初日に訪れた市場ではここまでひどくはなかったので、値段も見ずに商品を買い漁ってしまったが、きっとかえってあれでよかったのだろう。商人たちも貨幣不足の中、上客が来てくれたとありがたがっていたようだし。
帝国首都の街並みを眺めながら、カーライルにエスコートされつつジェミーは頭を下げた。ちなみに、斜め後ろには不機嫌そうなルゼの姿がある。
「仕事ばかりしてたんじゃ、かえって疲れて効率が落ちるばかりさ。ちょうど気晴らしがしたかったところで、しかもかわいい従妹のお相手とあっては、ボクも張り切らないわけにはいかないよ」
(えっへん。そうよね、本来乙女はこういう扱い方が正しいのよ。ルゼ様にもこういうところ、見習ってほしいものだわね)
ふんと鼻を鳴らし気分をよくしながらちらりと後ろを見ると、キッとルゼは眼差しを険しくしてきた。おお怖いと慌てて前を向き通りに視線を戻したが、悲しいことにどこもかも閑散としていて侘しく感じる。
皇帝からあんな話を聞いた後ではなおさらで、ところどころに存在する商店も、棚の中はほとんどガラガラ。かろうじて置いてある品も目の玉の飛び出るような値段で、はたしてまともな売買が成り立っているのやら。
初日に訪れた市場ではここまでひどくはなかったので、値段も見ずに商品を買い漁ってしまったが、きっとかえってあれでよかったのだろう。商人たちも貨幣不足の中、上客が来てくれたとありがたがっていたようだし。