~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
18(チョコレートのためならば!)
それからのジェミーは、前世のチョコレートの知識を引っ張り出し、製造計画を頭の中で練り上げていった。
と同時に、カーライルの伝手も頼ってガレーヌ地方の有力者に呼びかけ、技術者や農場で働きたいという人を募って業務拡大の準備を着々と進めている。今もジェミーはラバサと顔をつき合わせ、街で用意してもらった調理場にてこれまで少量ながら生産されていた液体チョコレートの作り方を教わっているところだ。
「つっても、こうして悪いやつを取り除いた豆を砕いてよくすりつぶしてやるだけなんだけどね」
「うんしょ、こらしょ。あーこれだけでも苦労がわかるわ」
がしょがしょとラバサの隣ですり鉢に入れたカカオ豆を砕きながら、ジェミーはこりゃ重労働だと腕を痺れさせる。
「しかし、よく考えたわよね。中身の種をこんな風に使うなんてさ」
「昔は食いもんが少なかったからねぇ、ご先祖様もいろいろ試したんだと思うよ。多少傷んだって食わなきゃならない時もあったろうし」
それにはジェミーもなんとなく納得できる。
大昔は衛生概念だって行き届いてなかったろうし、食べ物が痛むのはそれに住み着いた悪魔のせいだなんて話も出回っていたと聞く。
と同時に、カーライルの伝手も頼ってガレーヌ地方の有力者に呼びかけ、技術者や農場で働きたいという人を募って業務拡大の準備を着々と進めている。今もジェミーはラバサと顔をつき合わせ、街で用意してもらった調理場にてこれまで少量ながら生産されていた液体チョコレートの作り方を教わっているところだ。
「つっても、こうして悪いやつを取り除いた豆を砕いてよくすりつぶしてやるだけなんだけどね」
「うんしょ、こらしょ。あーこれだけでも苦労がわかるわ」
がしょがしょとラバサの隣ですり鉢に入れたカカオ豆を砕きながら、ジェミーはこりゃ重労働だと腕を痺れさせる。
「しかし、よく考えたわよね。中身の種をこんな風に使うなんてさ」
「昔は食いもんが少なかったからねぇ、ご先祖様もいろいろ試したんだと思うよ。多少傷んだって食わなきゃならない時もあったろうし」
それにはジェミーもなんとなく納得できる。
大昔は衛生概念だって行き届いてなかったろうし、食べ物が痛むのはそれに住み着いた悪魔のせいだなんて話も出回っていたと聞く。