~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
20(はたしたい約束があるから)
語り終えたカーライルは鼻高々に言ってのける。
「――つまりだ、ボクはジェミーに一生かけても返すべき恩義があるんだよ。わかったかい?」
「はぁ……」
だが、その内容はルゼからすれば、ジェミーの行動を都合よく美化し過ぎたように感じられ、彼は呆れた顔で指摘した。
「あのー、それは単に、あなたがそう思い込みたかっただけなのでは?」
しかし、そんな言葉はカーライルの自信に微かな揺らぎすら与えない。
「ハハ、あのねえ。君は馬鹿かい? どうして自分の心ではっきりと感じたことに疑いを持てと言うんだ。例えどんなやつがおかしいと言ったって、そんなのギャラリーからの無責任な言葉に過ぎないね。ボクにとって、あの状況から救い出してくれたのはジェミーただひとり、それだけが真実だ。だからこそ、誰よりも彼女が幸せになる手助けをしたい。その願いに、他のやつらの口出しなんぞいるもんか!」
晴れがましい顔でそこまで断言されると、やや盲目的だが、それも立派な決意のように思えてくる。
そしてカーライルはつかつかとルゼの方に近付くと、心臓のあたりを指でつついた。
「――つまりだ、ボクはジェミーに一生かけても返すべき恩義があるんだよ。わかったかい?」
「はぁ……」
だが、その内容はルゼからすれば、ジェミーの行動を都合よく美化し過ぎたように感じられ、彼は呆れた顔で指摘した。
「あのー、それは単に、あなたがそう思い込みたかっただけなのでは?」
しかし、そんな言葉はカーライルの自信に微かな揺らぎすら与えない。
「ハハ、あのねえ。君は馬鹿かい? どうして自分の心ではっきりと感じたことに疑いを持てと言うんだ。例えどんなやつがおかしいと言ったって、そんなのギャラリーからの無責任な言葉に過ぎないね。ボクにとって、あの状況から救い出してくれたのはジェミーただひとり、それだけが真実だ。だからこそ、誰よりも彼女が幸せになる手助けをしたい。その願いに、他のやつらの口出しなんぞいるもんか!」
晴れがましい顔でそこまで断言されると、やや盲目的だが、それも立派な決意のように思えてくる。
そしてカーライルはつかつかとルゼの方に近付くと、心臓のあたりを指でつついた。