~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
【第三部】
1(ペリエライツ家の危機)
その日、数十基の煌びやかシャンデリアが立ち並ぶ王宮内の大ホールにて、半年に一度あるレビエラ王国での叙勲式が開催された。
「おほん――。では、これより今年度に大いなる功績が認められた者たちへの叙勲及び叙爵式を執り行う。国王陛下御自ら、各々の身分に値する勲章、爵号を贈呈してくださるので、呼ばれた者は速やかに進み出、その証と共に新たな王国での位を拝命せよ。では皆の者、失礼のないように」
レビエラ国王の隣に立つ宰相のロドムがそんな声を放ち、このホールに立ち並んだ貴族たちが一斉に跪く。
そして宰相は、ひとりずつ、厳かに名前を呼び始めた。
「――ピーター・ワーゼル、前へ」
「ハ、ハッ!」
総勢二十名に満たないだろうか。
その広大な広間には不釣り合いなくらいの少ない貴族たちは、二列に並び、自分の名前が呼ばれる順番を待っている。
その中のひとりの垢ぬけない青年が呼び出され、一番後列から、ぎくしゃくとした動きで陛下の御前に進み出る。
「おほん――。では、これより今年度に大いなる功績が認められた者たちへの叙勲及び叙爵式を執り行う。国王陛下御自ら、各々の身分に値する勲章、爵号を贈呈してくださるので、呼ばれた者は速やかに進み出、その証と共に新たな王国での位を拝命せよ。では皆の者、失礼のないように」
レビエラ国王の隣に立つ宰相のロドムがそんな声を放ち、このホールに立ち並んだ貴族たちが一斉に跪く。
そして宰相は、ひとりずつ、厳かに名前を呼び始めた。
「――ピーター・ワーゼル、前へ」
「ハ、ハッ!」
総勢二十名に満たないだろうか。
その広大な広間には不釣り合いなくらいの少ない貴族たちは、二列に並び、自分の名前が呼ばれる順番を待っている。
その中のひとりの垢ぬけない青年が呼び出され、一番後列から、ぎくしゃくとした動きで陛下の御前に進み出る。