~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

9(第三王子ってどんな人?)

 それから学園での学校生活が始まり、ジェミーは新しいことを覚えるのに忙殺された。

 授業内容は国内の歴史やマナー、ダンスや音楽(男子は武芸)、隣国の語学など多岐に渡る。だが幸い腐っても公爵令嬢。ジェミーの体と頭脳は限りなくハイスペック。公爵家でも優秀な家庭教師に教えを受けていたこともあり、授業に過不足なくついていくことはできた。それでもなるべくよい成績をとるために密かな努力は家で行う。

 その内に予定していた茶会の日が訪れ、取り巻き改め友人のリエッタやイリス他、クラス内の仲良しグループの面々を招いた茶会がペリエライツ家にて開催される。

「本日はようこそおいでくださいました、皆様。美味しいお茶を用意いたしましたので、存分に楽しんでいってくださいまし」
「「お招きいただきありがとうございます、ジェミー様」」

 国中から取り寄せられた美しい花々が立派に咲き誇るガーデンテラスにて、ジェミーは数人の少女たちと歓談を交わす。

「この間、初めて他家の夜会にご招待されましてね。そこでダンスに誘われたのですが、うまく踊れなくて」
「相手との相性もありますものね。その後ご連絡は?」
「あっ、こちらは三番街の隣にある高級洋菓子店の新作ですわね! さすが公爵家、お目が高い!」
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