~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
10(人の弱みにつけ込む男って最低だと思いません?)
セニアーズ・クラフトなるパクリ商店が爆誕してから数日。
あちらと以前客足を五分五分で分け合うジェミーズ・ドロアーの中で、ジェミーはパメラから手痛い話を聞いていた。
「ええっ、シェリンが辞めたい? 急過ぎじゃない?」
「そうなんですよ。とりあえず話だけ聞いて、今日は彼女を帰すことにしたのですが。オーナー、なにか話を聞いてませんか?」
「それがねぇ、私家のことで最近あまり学校に行けてなくて。シェリンともあまり会えてなかったの」
彼女と直近で会えたのは、休学のための書類を提出しに行ったあの時だけ。
しかも避けられている様子でろくに話もできなかったし。
「そうですか。シェリンは器用な子で、製造も接客も両方こなせる優秀な従業員でしたから、ゆくゆくはこの店の中核になってもらおうと期待していたのですが。最近彼女、仕事を休むことが多くなって、なにかあったのかと心配していた矢先にこんなことに」
パネマも表情を曇らせている。有能な人材はいくらお金を払っても来てくれるとは限らないから、目をかけていた部下が突然去ってしまう苦悩はわかる。もう少し詳しい事情が知りたいが……。
あちらと以前客足を五分五分で分け合うジェミーズ・ドロアーの中で、ジェミーはパメラから手痛い話を聞いていた。
「ええっ、シェリンが辞めたい? 急過ぎじゃない?」
「そうなんですよ。とりあえず話だけ聞いて、今日は彼女を帰すことにしたのですが。オーナー、なにか話を聞いてませんか?」
「それがねぇ、私家のことで最近あまり学校に行けてなくて。シェリンともあまり会えてなかったの」
彼女と直近で会えたのは、休学のための書類を提出しに行ったあの時だけ。
しかも避けられている様子でろくに話もできなかったし。
「そうですか。シェリンは器用な子で、製造も接客も両方こなせる優秀な従業員でしたから、ゆくゆくはこの店の中核になってもらおうと期待していたのですが。最近彼女、仕事を休むことが多くなって、なにかあったのかと心配していた矢先にこんなことに」
パネマも表情を曇らせている。有能な人材はいくらお金を払っても来てくれるとは限らないから、目をかけていた部下が突然去ってしまう苦悩はわかる。もう少し詳しい事情が知りたいが……。